映画【天空の蜂】
東野圭吾さんの小説の映画化です。
凄まじいのが刊行されたのが、
1995年。2011.3.11、
東日本大震災の16年前、
まだ原発のげの字も出てない頃に東野圭吾さんは原発、
電力、
日本の国民性のことについて既に問題提起をしている。
ヘリの遠隔操作は今でいうドローンだし、
これには脱帽するしかなかったですね。
綾野剛さんが犯行声明文を読み上げるシーンが冒頭であるんですが、
殺気がのった声でシブい。
犯行声明文の最後、
犯行名を読み上げるのと同時に天空の蜂のタイトルがきます。
そのシーンがめちゃくちゃかっこいいです。
綾野剛は命なんていくらだってくれてやるって感じの、
目がイッちゃってる感じのテロリストの役なんだけど、
後がない色気みたいなのが出ててカッコイイ。
テロリストの方にも背景があって、
ある種の信念とか、
矜恃の元(歪だったりするけど)に行動しているので、
美学みたいなものも感じ取れたりする。
観終わった後はテロリストの方に共感する人も多分いると思います。
まず天空の蜂っていうタイトルが秀絶すぎてヤバいですよね、
これは降り注ぐ放射能とかけてるんですが。
ここも素晴らしいと思いましたね。
東野圭吾さんは元エンジニアで理系出身だからこういうのが書けるんだろうけど、
天空の蜂にしても取材に5年かけたらしいですし、
あそこまで突き詰めて書いてる人ってあの人ぐらいなんじゃないかなと思いますね、
白夜行にしても高度なソフトウェアの知識を持つ主人公だし。
東野圭吾さんのあの頃ぼくらはアホでしたっていうエッセイで、
基本的にあんま勉強出来なくてアホでした(大学時代はカンニングでなんとかしてた)みたいな記述が出てくるんですが、
絶対ウソだと思いましたねw
あの人で出来なかったら、
他の一般人どうなるんだって話ですよねw
これが出版された後、
東野圭吾さんが勤めていた会社のこともエッセイで面白おかしく書くんじゃないかと元職場の人たちは震え上がったそうですw
会社内部のことをあんな面白おかしくエッセイでまとめられたら正直死ねますねw
こちらも東野圭吾さんの人となりのようなものがわかって普通に面白いです。
オススメです。
東野圭吾さんは問いを投げかけてくるような作品が本当に多いです、
天空の蜂にしても、
手紙、
さまよう刃にしても。
物語の構成上そうなってるっていうか、
俺、私だったらどうすっかなっていう思考に自然となる作品です。
機会がありましたら是非ご覧になられて下さい。
上記にご紹介した東野圭吾さんの小説やエッセイもとても面白い作品です。